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 ――異形成腫活化病について。
 俗に変異病と呼ばれるこの病は、およそ十数年前に初めて発見され、瞬く間に帝都中へ蔓延した。各所で様々な実験や研究が行われてきたが、治療法は未だ見つかっていない。
 これが発症するのは主に高齢者や重病人、事故に遭った者などである。すなわち、死ぬはずであった者たちだ。戦争や疫病などで多くの死者が出ると、その中から変異する人間が何人か現れる。そして、彼らは決して死なない。首をはねようが燃え盛る炎の中に投げ込もうが、決して。
 ところが、そんな彼らを永遠の眠りにつかせる都市の伝説が存在するという。以下に事例を挙げる。

 事例一、神の剣。
 帝都に『竜』と呼ばれる変異体が現れたときのことである。竜は全身に鱗の生えた無限の膨張性を持つ個体であり、現れた直後から徐々に巨大化し、わずか半日で城の大きさにまで匹敵するサイズへと成長した。都市に住む誰もが、世界の破滅を予感した。そのとき、天から青く透き通った巨大な剣が出現し、竜を真っ二つに切り裂いた。次の瞬間、竜は人間の姿に戻り、息を引き取ったという。

 事例二、神の雷。
 帝都に『虫使い』と呼ばれる変異体が現れたときのことである。虫使いは男の姿をした無限の増殖性を持つ個体であり、両手のひらから無数のハエを生み出すことができた。異形成腫活化病が発症した直後、彼の手から大量のハエが生み出され、帝都の空は黒い虫に覆い尽くされた。都市に住む誰もが、ただ怯えるばかりだった。そのとき、大地から天に向かい、雷が走った。雷光は空一面を真っ白に染め上げ、そこにいた無数のハエを一瞬で昇華した。まばゆい閃光が消えた直後、人々が目にしたのは、真っ黒に燃え尽きた虫使いの姿であった。

 これらの現象は帝都近郊で度々発生しており、人々の生活を守っているのだという。
 目撃者の中には、青い剣を振るう男や、緑の剣を持った女の姿を見たという者もいるが、真偽は不明である。
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